開腹子宮全摘手術 + 両側卵管切除術の記録

2018年12月5日入院 / 6日手術 / 14日退院 + それから

術後 / 23日目 子宮は女性の象徴?

友人(女性40代)に子宮全摘出手術をしたことを伝えると、「女の象徴である臓器を失った悲しみ、喪失感は、夫に女性として扱われることで補ってもらって」と言われてびっくりしてしまう。私には全く意味不明の言葉。喪失感!?ないよ、というと、「無理しなくてもいいよ!」と慰められてしまう(とほほ)。いろいろな考え方がありますね。

術後 / 15日目 運転を再開

術後15日目。退院してからは1週間。洗濯をしたり、掃除をすることも違和感なくできる。重いものを運ぶ時は気をつけないといけない。お通じ時に少々違和感はある。車の運転も昨日から開始した。外出先ではあえて階段を使用してみたが、3階までどこも痛むことなく息切れもせずに上り下りすることができた。随分と回復していると思う。

今日は先日見学をさせていただいた訓練コースの申し込みに行った。来年1月11日に選考試験を受けて、合格すれば1月末から通学。がんばろうわたし!早速試験対策のために、中学校漢字&数学の問題集を購入。ルート?図形問題?ちんぷんかんぷんすぎて笑える。でもやり始めると楽しい。頭の体操。

スタバでRちゃんと待ち合わせ。どうやら遅くなるらしい。お先にいただくよ。

一時期は狂ったようにコーヒーを飲んでいた。身体がコーヒーを欲していた。
貧血が酷くて、カフェイン多量摂取は避けるように言われていたのに、駄目と思うほどやめられなかった。あれは何だったのだ?

久々なので今日はマイルドなソイラテ。あれま、美味しくない!
まだお茶で過ごしてなさいってことかな。

術後 / 13日目 内臓を引っ張られる(だれに?)

昨夜は初めて横向きで寝ることができた。といっても30分くらいか。
もう内臓が動く感覚を感じることは少なくなってきたけれど、起きがけに立ち上がる際は注意が必要。そろりそろりとゆっくり起き上がる。体の内側、横っ腹が引っ張られる感じがある。

午後からは職業訓練校の見学。希望するコースはWebデザイナー。今まで興味はあったけれど、やったことのない分野。来年は「できること」+「やりたいこと」に挑戦する一年にしたい。

術後 / 11日目 腹筋を鍛えるためカラオケへ行く

まだトイレに行っても力めない。小の方も残尿感はないもののどこかスッキリしない。お通じは退院してからは便秘気味。なぜだろう?本屋で便秘について書かれている雑誌を立ち読みしたところ、ご飯を食べずにおかず中心に食べ続けていると便秘になりやすい、と書かれていた。そうか、そうだったのか。ご飯もきちんといただこう。

先生からいただいた痛み止めとセットの胃薬は、入院中には朝昼晩+夜中と飲んでいたけれど、今は1日1回で済むようになった。ただ、摂取している水分量はあまり多く無いのにトイレにいく回数はオペ前より増えた気がする。一時的なものなのだと思いたい。
それにしてもこの筋肉量の落ち方はひどい。すぐに疲れてしまう。この三ヶ月、オペに備えて運動をしてきてよかった。

そのような状況の中、オットとカラオケへ。二人で4時間歌い続ける。
声は以前より出ている気がする。腸もよく動いている。痛みは無い。
勝手な思い込みだけれど、オペ後のリハビリとして正しいような気がする。

何よりも気分爽快✨

術後 / 8日目退院

手術から8日目の朝。今日退院。朝方は少し下腹部が痛んだ。外はビュービュー。寒そう。退院はうれしいけどうれしくない。だって我が家はすごく寒いから〜!!
あまりにも快適に過ごしてきたから帰宅してからのギャップが怖い!

今までの私は頭だけで判断をして行動していた。身体や心がついていけてないことを知りながら、忙しい、具合が悪くても無理矢理私の都合に従わせていた。もちろんどうしても無理をしなければいけないことはあるけれど、今思い返してみると、本当にそれはあんな状態になってまでもやらなければいけないことだったのか?疑問を感じる。
こういうことになっても、どうにかできるんじゃないかと思っていたなんて。阿保だよね。

これまで全く自分の身体を構ってこなかったのに、必死に私を生かそうと動いている。そしてメッセージをくれたりお見舞いに来てくれる人たちがいる。みんな私を見て心底心配したり、喜んでくれている。

これからは心と身体と相談しながら生きていきたい。頭は後から付いていくから。
◯◯しなきゃ、ではなく、◯◯したい、で生きていきたい。

退院!

術後 / 7日目

うとうとしたのが昨夜23時。途中で目がさめる。朝だと思ったらまだ深夜零時。

トイレに行くのはまだ緊張する。最初の頃のような残尿感が残るようなすっきりしない感じは多少は抜けてきたけれど。お通じに至ってはトイレに向かうまでが大変。まず腸が暴れだして突っ張って、あいたたたを何度か繰り返してやっとトイレへ。みなさんこんなものなのかな。

本日退院前診察。昨日からドキドキ。

主治医の先生は忙しい中、「調子はどうですか?」と声をかけにきて下さる。回診は婦人科の別の先生になることが多いので、執刀医の先生が顔を見せて下さると安心する。ちょっとしたことに救われている。

退院前検査に備えて心の準備。いつ呼ばれるのか緊張して待っていたら寝てしまった。お昼が運ばれてきて慌てて起きる!夜熟睡できなくて何度も起きてしまうので昼間の変な時間に突然眠くなる。

夕方のお風呂上がりにいきなりRちゃん登場。仕事の隙間時間に立ち寄ってくれる。短い入院期間中に4回も足を運んでくれている。術後でどんなに弱っていても、顔を見せてくれるのはうれしい。全体的にすっきりした?と言われる。そういえば、あれだけひどかったむくみが全部取れてる!足の甲からふくらはぎ、お腹周り、顔。水分は流れていった。足が軽い。身体にどれだけ無理させてたんだろう。

16時半頃、本を読みながらうとうとしていたらようやく呼ばれる。以前はあんなに痛かった内診なのに、今回は我慢できる。いろいろ圧迫していたんだな。異常はなく、胸を撫で下ろす。先生は一生懸命取り出したモノの写真を見せようとパソコン内を探すも、見つからない。取り出した筋腫と子宮は6キロ超えの超大物(!)ですから私も見たい。また出てきたらお見せしますね、と言われ退室。一安心。

手術後のデータ

・手術時間 2時間28分

・出血量 600ml (輸血なし)

・摘出子宮重量 6,420g (!!)

術後 / 6日目

昨夜夫が来てくれてから屋上へ。最上階にはぐるっと一周木道コースがあって夜の20時まで開いている。久しぶりに夜風に当たって気持ちがとてもいい。夜景を見ながらゆっくりと、たった1周のウォーキング。大した距離ではないけれど、こうして歩けることがうれしい。彼も大袈裟に褒めてくれる。

術後 / 5日目

5日目の朝、晴れている。眼鏡を久しぶりにかける。術後は無くても困らない範囲でしか活動しなかったので必要なかった。今日からまた歩こう。まだまだ見たいものがたくさんあるのだから。

朝食が運ばれてくる。お腹は空いているし、食べたい気持ちはあるのに、未だにご飯一口目は身体が拒否している。処理に時間がかかっているのかも。あいたたた・・・。ゆっくりよく噛んで飲み込み。これまでベッドの上で、補助してもらいながら食後の歯磨きをしていたけれど、今は時間がかかるけれど自分でできる。とてもうれしい。

痛み止めがないと、腹部全体がどんよりと痛む。 しかし、これくらいの痛みで済むとはというのが正直なところ。医療は発達している。

痛みがない時は、思う存分本を読めるので、本好きには極楽な環境!朝昼晩とホカホカご飯は運ばれてくるし、私がすることは身体を休めることだけ!忙しそうに動き回っている看護師の方々に申し訳なく思うくらい。今日はのんびりとマンガを読んでいたのだけれど、急に看護師さんが入ってきた途端、思わず「だらだらしててすみません!」と口走り、きょとんとした顔をされてしまった。

週に二回、ボランティアの方による移動図書館が各部屋までまわって来てくれる。クロワッサン、天然生活などの生活系の雑誌が豊富。院内には小さな入院患者専用の図書室もあり、そこまで歩くと軽く汗をかけるので歩く練習にちょうどいいと思った。今日は術後初めて部屋から出た!クララの気持ちがわかる。歩くことができると、ということは当たり前じゃない。

 

術後 / 4日目

朝4時30分、看護師が体調確認に来てくれた際に麻酔をいれてもらう。痛みは少し和らぐ。内容はよく覚えていないけれど怖い夢を見た。まだ何か不安なのかな。
そこから眠れない。
今は朝5時30分。今日は歩きたい。歩けるだろうか。歩かなきゃ。身体が痛い、等と考えている。

6時30分。血圧 138/75、体温 36.7度。熱は下がったようだ。
外は寒そう。ビュービュー吹いている。今日の午前中で全ての麻酔は終了です、と言われる。その代わり、今日からは痛み止めの抗生物質が処方される。6時間おきに服用することができる。

7時。朝ごはんが運ばれて来た。お腹がゴロゴロ鳴っている!パラマウントベッドに頼りっきりの私は、いろいろ形を変えて楽しんでいる。変なボタンを押すと恐ろしい反り方をする。横向きになれずに絶えず仰向けで寝ているため背中が痛い。床ずれにならないか心配。でも心配しても仕方がないので余計なことは考えないのだ。

回診にて背中の麻酔の管が抜かれる。お昼前に昨日おとといとできなかった歩行練習。少し汗ばんし時間はかかるけど立つことができた。ベッド周りを半周歩く。おじいちゃんみたいな擦り足。そろりそろり。シャー、シャー。歩くってこんなにむずかしかった?看護師さんにはすごい、できたね!と言ってもらうが、これじゃ退院できないでしょレベル。午後からはトイレに行ってみる。ふらふら〜よろよろ〜としながら根性でかろうじてたどり着く。これをクリアすると、ようやく着圧ソックス、足ポンプ、尿管から解放される。助かった・・・心底スッキリ。そして祝術後初シャワー、ああなんて気持ちがいいの。

できないことよりできることが増えてきた。まだできないことの一つが鼻をかむこと。息にふんっと力を入れられない。

内臓はまだ暴れまわっているのにお昼はたらこクリームパスタが出てくる不思議。こんな状態でもあなたこれ食べられるのよ、ということか。半分食べれた。身体は不思議。

友達、前職同僚、妹たちが顔を見せてくれた。なんだろう、この環境のせいかな。皆といつもより濃密な話をする。と言っても他愛ないのだけれど。

22.30 また救急車が入ってきた。今日は多い。


 

 

 

 

術後 / 3日目

お腹は下るよ状態は3日目の朝8時頃まで続く。もうね、私から何が出て行ってるのかわからない。

朝食におかゆが出たけれど、何も食べられず下げてもらう。食べたいのに下るのが怖い。断腸の思い。その代わり点滴続行になってしまった。

回診は9時、傷はくっついているようで安心。「傷見てみる?」と言われれるも、恐ろしくて見れない。ガーゼを外す。内臓の気持ち悪さ&痛みは続いている。お腹の中を色々といじったので、気持ち悪さは仕方がないと言われる。そう聞いて多少安心。原因があるのであれば、時間が経てばどうにかなるのだろう。この時間になると身体のだるさは続いているが、下すことはなくなった。もう何も入ってませんから!

正午。お昼が運ばれてきた。小腹が空いている。缶詰と思われるミカン、とろろ、大根を小さくして炊いたものを少しいただく。大根とみかん・・・こんなにおいしかった?!八分粥とお魚は食べられなかった。

今日も立つ練習。昨日と同じベッドに座るだけで呼吸が苦しい。汗は異様にかくし、呼び掛けに声を出したくても痛くて出ない。どのくらい頑張るべきなのかわからない。時間をかければもう少し動けたかもしれないが、ここでタイムアウト。無念だけれど、ベッドに戻る。

午後、大きいサイズのヨーグルトやプリンを持って母が雪の中面会に来てくれる。2時間近くしゃべって帰っていった。面会は疲れるけど、うれしい。 また痛み出したので麻酔をいれてもらい、内服薬も飲む。落ち着いた。

疲れてぼんやりうとうとしていると夕飯が運ばれてきた。食べたい。今度ははっきりと食欲を自覚した。肩と首が凝って痛い。身体からはまだ空気が抜けていない。冷たい煮物と卵の入ったお味噌汁をいただく。おかゆは五分になっていたけど食べれなかった。味は薄いけれど、本当に美味しい。 普段からこのような食事がいいんだね、と仕事帰りの夫と話す。
疲れているのに病室に立ち寄ってくれる。一日のたわいのない話をして笑う時間はうれしい。有り難いなとつくづく思う。8時半頃帰って行った。昨夜は私の交換用オムツを探して深夜のドラッグストアをあちこち回ってくれたので相当疲れているはず。

そしていま、確実に身体が回復していることを実感している。手術とその後の処置が的確に行われていることは勿論、身体自体が良くなろうと必死で闘ってくれていることを感じる。そんな身体に長いこと負担をかけてしまった。反省しきり。でもとことん反省した方がいいと思う。

 

術後 / 2日目

汗をかくと病衣を交換してもらう。おむつ交換の際にも横向きになって着替えに全面的に協力する必要がある。しかし私の内臓は急に広い場所へはーいと放たれて自由遊泳中。というよりも、長い間変な場所にいたものだから、自分の定位置がどこなのかわからなくなって探し回っている感じ。うう、気持ち悪い。

夜はとても薄いカボチャスープを数口と、小さなゼリーをいただく。その後、段々とお腹が痛くなってきて下し始める。そのたびにオムツ交換、パジャマ交換、頭は汗でびっしょり。痛くて眠れない。そしてこの大人のおむつ交換・・・あああああ恥ずかし〜!を通り越して申し訳なくて居た堪れないが、具合が悪いと忘れてしまう。お願いだからどうにかしてーー!冷静になると、ひたすら「すみません」と「ありがとうございます」の繰り返し。本当に看護師の方々には何とお礼を言ったらよいのかわからないくらいお世話になりました。